おそらくその商品の営業さんよりも、多くを知り深く愛している

Kが大好きな福祉用具たちを紹介する

偏愛福祉用具図鑑 その4

『ウルトラ ティルト&リクライニング』

介護職出身のわたくしは、ほかの相談員さんとは

ちょっと違う視点で、利用者様の生活を考えてます

今日はティルトへの偏愛を語ります

 

《ここが好き!偏愛のわけ》

以前からわたしは、NISSINの車いすは好きじゃない

積極的には選ばない なんかね、こう、

パッとしない(ニッシンさんスミマセン、、)

けどこのウルトラティルトはとてもよい。好き!

まずヘッドが大きく、しっかりと頭を支えることができる

ヘッドの調整も比較的簡単で、だれでも扱いやすい

全体が小さいので、家で使うとしても取り回しがききやすい

小さいが、意外と男性でもフィットする

ティルトをすると、構造通りすっぽりと身体が収まる

エレベーティングが標準装備ならいうことなし、だが

後付けできるし、上げ下げ操作もしやすいので

まぁそこはよしとする

数あるティルト車いすの中で

こういうことを、バランスよく兼ね備えたティルトは少ない

どこかの機能がずば抜けて良くても、別の機能が欠けていてはだめ

どの機能をとっても、いい感じで利用者様やご家族に添ってくれる

そういう車いすがこれ とてもよい

ちなみに豆知識

背中を倒すと膝へ圧が集中する。想像以上に膝が苦しい

なので、常時ティルトを使用する方には

エレベーティング(足上げ機能)が必要。膝が痛くなるから

また、楽に倒されていると感じるのは、かなり深い角度だったりする

介助者が、利用者様にとって楽な姿勢だと思っているティルトの角度と

乗っている利用者様がリラックスできるティルトの角度は

違う可能性がある、ということを知ったほうがいい

⇒自分で座って感じてみるとよく分かりますよ

 

[まとめ]

ひと昔前のティルトやリクライニング車いすといえば

各箇所を細かく調整してご利用者の身体に合わせ込むタイプか

頭から座面までつながった一体化のタイプが主流だったように思う

こういう機種はやたらデカく、やたら重く、やたら使いにくかった

施設のテーブルと高さが合わず、テーブルにつくと利用者様の脚があたる

大きすぎてデイの送迎車に乗らない、乗り込むときにスロープでつっかかる

移乗時の二人介助は、頭元の介助がやりづらい 等々

生活する上での利便性と車いすが持つ機能との差で

合わせこむのに苦労した~

その頃のティルトは、特別な車いすだった ように思う

時は流れて、ティルトも進化し

おうちでも普通に使えるし

ご家族でも扱いやすいし

寝たきりの方の離床や座位時間確保にも有効に使えるようになって

今はもう、ティルトは特別な車いすではなくなった ように思う

ティルトが必要になった利用者様は

そりゃできないことも増えたけど

介助が必要なことも増えたけど

それでもできることはありますよ

さぁ、ティルトに座って何をする? どこに行く?

これからどんな生活を送りましょうか

このウルトラは

日々の生活を前向きに感じられる そんなかんじ

んー、ウルトラティルト&リクライニング

まぢ最高っす

 

はい、本日はここまで

次回の偏愛図鑑をお楽しみに~